ゆとり新入社員エピソード
読者からの投稿~28~職場にいる面白い人たち



顔の怖いおっさんシリーズ最終章

顔の怖いおっさんシリーズ~その3 


 前回からの続き ~その1~    ~その2~    


怖い顔とは裏腹に仕事は順調でオッサンは出世もしています…

オッサンは次第に自分の見た目を理解し、順応してきました。

オッサンは偉い人にも関わらず、採用面接はしません…

しても最終面接だけです

その最終面接も一時面接、二次面接にて

採用希望者に事前へ

「貴方の上司になる人は顔は怖いけどいい人だよ」

等の情報を先に伝えてから行います…

それでも女性なんかは辞退する人もいることは

もはや仕方のないことだと周囲も諦めています…

また、オッサンは最近、部下や新人、業者を全く怒らなくなりました。

ちょっと怒っただけで周囲がパニックになるからです…

男でも泣き出す位の迫力があります…

部下の結婚式には本当に行っていいのか

何度も確認します…

順応したとは言え、

オッサンは見た目で判断されることを嫌っています(笑)

例えば居酒屋で、店員がおっさんを見て緊張してミスをしたり、

息子さんの進路相談で先生がずっと下を向いて話したり…

家電屋さんでは説明が聞きたくても店員さんが寄って来ないし、

説明されても相手が緊張し過ぎてうまく聞き出せない…

とは言うものの

オッサンもセコいもので見た目のメリットは、ちゃっかり満喫していました

電車や人混みでは勝手に空間が空きますし

オッサン相手にしつこい営業さんは、一人もいません

飲み屋で学生が羽目を外していても

オッサンを見るなり静かになります(笑)

そんなオッサンが、あるとき駅前を歩いていると

何やらキャンペーンで、試供品らしきものを配ってる所へ遭遇しました

見ると、老若男女問わず、ボトル缶のようなものを手渡しています

オッサンは当然、自分も貰えるもんだと思い、通ります…

しかし

皆様も予想された通り、オッサンは貰えませんでした…

オッサンはまた見た目で差別されたと憤慨。

配ってるお姉さんに一言

なぜ俺にはくれないんだ?

恐らく相当な迫力だったと思います…

 

お姉さんは震えながらボトル缶を手渡しました…

きっと

「え?あ?すいません。どうぞ…」と、恐る恐る渡したことでしょう

オッサンは乱暴にボトル缶を受け取り駅に消えて行きました

オッサンは駅のホームに上がり、

受け取ったボトル缶をカバンに入れようとして気付いたのです。

ボトル缶がシャンプーの試供品だということに。

オッサン最近、自意識過剰です

顔が怖いからでは無く髪の毛がないから

試供品を渡されなかったのです… だって必要ないんだもん・・・



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