近年では会社法の改正やテクノロジーの進歩などによって、起業に対するハードルが下がってきています。
1人で起業することも可能となっており、多くの人に自分で事業を行うチャンスが与えられていると言えるでしょう。この記事では、1人で起業するメリット・デメリットや注意点、成功のポイントなどを解説します。
1人で起業する場合、自分の得意なジャンルで挑戦することがおすすめの方法です。インターネットビジネスで起業する方法やフランチャイズビジネスを利用して起業する方法があります。
ま た、現在では1人社長として会社を設立することも可能です。株式会社を設立するためには「取締役3名以上」「監査役1名以上」の就任が必要でした。しかし平成18年5月1日に会社法が施行されてからは会社設立の最低人数が取締役1人になり、加えて1円からでも株式会社を設立できるようになっています。
ここでは、1人で起業するメリットを解説します。
時間を自由に管理できる
1人で起業すれば、時間を自由に管理できます。 働く時間や休日を決める裁量が自分にある働き方は、会社員や複数人での起業ではどうしても実現できないことです。
開業資金を抑えられる
1人で起業すると、開業資金を抑えられます。 複数人で起業する場合、他のメンバーの収入についても考える必要があるため、開業資金を抑えるにも限界があります。
決定権を得られる
さまざまなことに対しての決定権が自分自身にあることも、1人で起業するメリットです。 何の仕事をどれくらい受けるかは自分の自由であり、機器や備品も自分の好みで選べます。
定年がない
1人で起業すれば定年がなく、健康を保てている間は働き続けられます。 一般企業に勤めて定年を迎えた後に、満足のいく収入を得られる仕事はなかなかみつけられません。 自分でビジネスをしていれば定年退職を意識せず資金計画が立てられ、納得がいくまで働けるでしょう。
気難しい人間関係から解放される
1人で起業すれば人間関係のしがらみから解放されます。 会社員や複数人で起業した場合には、上司や部下、同僚などさまざまな人との関わりがどうしてもあります。 しかし1人なら自分のペースで仕事ができ、作業に没頭して効率よく進められるでしょう。 気疲れがない分、精神的にも肉体的にも余裕が生まれます。
ここでは、1人で起業するデメリットを解説します。
責任がすべて自分にある
自分に全ての裁量権があるということは、全てが自分の責任になるということです。 1人で起業してやっていくには、強靭なメンタルが必要でしょう。
対策
プレッシャーに負けず何事にも積極的に取り組み、その結果には前向きかつ冷静に対応していくスタンスを持つことが大切です。
相談できる相手がいない
1人での起業によって人間関係のしがらみからは解放されますが、同時に孤独との戦いが始まります。 悩みを分かち合えるような同じ境遇のメンバーもいないため、1人で問題を抱え込んでしまう可能性もあるでしょう。
対策
1人で問題を抱えてオーバーワークにならないためには、外注できる仕事はどんどん外注するという方法が考えられます。 また、悩み事はセミナーなどに参加して専門家に相談してみるのも良いでしょう。
事務作業に時間を取られがち
1人でビジネスをしていると、経理や事務作業も自分でやらなくてはなりません。 本来業務とは異なる事務作業に時間をとられてしまっては、本末転倒です。
対策
経理や事務の作業については、会計ソフトやツール、外注をできるだけ活用して効率的に作業を行うことが重要です。
仕事とプライベートの区別がつきにくい
1人で仕事をしていると自分のペースで仕事が進められる一方で、甘えが出てしまいがちです。 その逆で、起きている間ずっと仕事をしている状態にもなり兼ねないため、注意しなくてはなりません。
対策
仕事とプライベートのメリハリをつけるには、あらかじめ時間割を作ってその通りに動くことを意識すると良いでしょう。
自己管理を怠れない
自己管理を怠れないことも、1人起業のデメリットだと言えます。 1人でビジネスをしていると、体調を崩しても代わりに仕事を頼める人がいないため、自分で何とかするしかありません。
対策
1人でビジネスをする人ほど、規則正しい生活や定期的な健康診断の受診などを欠かさないことが大切です。
起業と一口に言っても、職種はさまざまです。 そのため、経営をスムーズに進めていくためは事前に詳細なリサーチをすることが大切でしょう。 ここでは、在宅で1人起業できる仕事を紹介します。 ただし下記はほんの一部で、1人でできる仕事は他にもたくさんあります。
アフィリエイト
アフィリエイトとは、自分のブログやWebサイトに広告を貼って、それが見られたりクリックされたりした成果に応じて報酬を受けるビジネスモデルです。 仕事のペースやノルマは自分次第で調整でき、うまくいった場合の報酬にも上限がありません。 ただし、安定して収入を得られている人は一握りであることも知っておくべきです。
Webライター
Webライターとは、Webサイトやブログなどに掲載される記事を作成する仕事です。 特別な資格は不要で誰でもすぐに始められますが、生計を立てられるほどに安定した収入を得るには文章のスキルはもちろん営業能力も求められるでしょう。
ネットショップ
ネットショップとは、ネット上で自分のお店を持つビジネスモデルです。 どこに住んでいても日本中・世界中を相手にビジネスできますが、うまく集客をしなければなかなか商品が売れず収入が安定しない可能性はあるでしょう。
スキルを売る
近年では、クラウドソーシングなどを使って個人間で自分のスキルを売るビジネスも出てきています。 イラスト作成やWebサイト制作、人生相談までさまざまなスキルを売り出せます。 しかし、安定した収入を得ていくには高度な営業スキルが求められるでしょう。
フランチャイズとは、親企業に売り上げの一定割合を納めることで商号や商標の使用権などを得るビジネスのことです。 リスクを最小限に抑えて起業するならフランチャイズビジネスがおすすめでしょう。 ここでは、フランチャイズビジネスの例を紹介します。
トータルリペア
トータルリペアは、日本政策金融高校でローンを組むことで頭金なしで独立開業できるビジネス方法です。 自動車の修理ニーズがある個人やディーラーを相手にリペア事業を進めていきます。
おそうじ本舗
おそうじ本舗は、未経験からスタートできるフランチャイズビジネスです。 未経験の方が95%であり、サポートをしっかりと受けながら起業できます。
クラシード
クラシードは、ポスティング業界のフランチャイズビジネスです。 ホームページを作って地域の広告主を探し、依頼に応じてポスティングをおこないます。 店舗不要でホームページも本部が無償提供してくれるため、リスクが少ないでしょう。
1人で起業する場合には老後の備えも自分でする必要があり、社会保険の準備が欠かせません。ここでは、社会保険やその他保険制度を紹介します。
国民年金、厚生年金保険
個人事業主の場合は会社員のように厚生年金には入らず、国民年金のみに加入します。 起業した段階で速やかに手続きを進めましょう。 毎月の保険料負担は会社員に比べて少なくなりますが、その分老後の受給額も少なくなります。
個人年金保険
公的年金のほかに、民間の保険会社で加入する任意の年金保険です。 月々1万円程度の負担で節税効果もあるため、老後に備えるために加入しておくのも良いでしょう。
確定拠出年金
資産形成の手段として、確定拠出年金もおすすめです。 確定拠出年金とは個人年金と同様に私的年金の1つであり、掛け金は全額が所得税から控除してもらえるなど、優遇されています。
小規模企業共済
節税効果を期待するのであれば、小規模企業共済もおすすめでしょう。 小規模企業共済とは、個人事業主などの退職金制度のようなものであり、受け取った共済金が全額退職所得や公的年金などの雑所得扱いになります。
ここでは、1人で会社を設立する場合の法人形態や注意すべきポイントなどを解説します。
1人で会社設立ができる法人形態
1人で起業できる法人形態には、「株式会社」「合名会社」「合資会社」「合同会社(LCC)」の4つがあります。 また、発起人1人で設立できるのは「株式会社」「合名会社」「合同会社(LCC)」の3つです。
「株式会社」
株式会社とは、株式を発行し投資家から資金調達してビジネスを行う形態の会社です。 1人で設立でき、また多くの投資家から資金調達できるため大規模な事業を行う場合には向いているでしょう。
「合名会社」
合名会社とは、社員が出資者となって債権者に連帯して負債を負う「無限責任社員」のみで構成された会社のことです。 社員全員が無限責任社員であるため抱えるリスクに上限がありません。会社設立が比較的容易で、出資者と労働者の差が少ないためそれぞれの意思を経営に反映できると言えます。
「合同会社(LCC)」
合同会社(LCC)とは、米国の企業をモデルにして導入された会社形態です。 ランニングコストが低く意思決定スピードが速いことから、スタートアップなどが多く利用しています。 株式会社と同様に、1人で会社設立できます。
合資会社は1人で設立できない
4種の法人形態の中で、唯一合資会社だけ「1人で会社設立」ができません。 合資会社は、会社の債務に対して出資額までの責任を負う有限責任社員と無限責任社員で構成され、それぞれ1名ずつ必要であるため最低2人以上必要になるのです。
1人社長が気をつけるべきポイント
ここでは、1人社長が気を付けるべきポイントを紹介します。
設立登記の手続きを行う
会社設立時には、登記手続きが必要です。 必要書類を提出してスムーズに事業を進められるよう、あらかじめ準備が大切でしょう。 また、フランチャイズであれば、親企業との契約時に必要な書類や損害補償、ロイヤリティなども確認しなければなりません。
自分の給料の決め方
1人社長であれば役員も自分自身しかいないため、毎月社長への役員報酬(固定給)の支払いが発生します。 役員報酬は、定額にすることで経費にできます。 法人税と社長個人の所得税とのバランスを見て金額を決めましょう。
経費の考え方
1人社長の場合、従業員がいないため福利厚生制度は原則必要ありません。 ただし福利厚生の中でも社会保険などの法定福利については、1人社長の会社であっても法定福利費として経費計上可能です。
社会保険加入について
1人社長でも、健康保険法第3条・厚生年金保険法第9条によって社会保険への加入が義務になっています。 国民年金や国民健康保険のままではいけないため注意しましょう。 ただし、社長の役員報酬が0円の場合や報酬額が社会保険料を下回るケースはこの限りではありません。
厚生年金保険について
1人社長は、健康保険に加えて厚生年金保険への加入義務があります。 選択権はなく加入が義務になっている点は間違えないようにしましょう。
ここでは1人起業における成功しやすいパターンを紹介します。
小さく始める
なるべく小さく始めた方が、結果として成功しやすいと言えます。 焦って事業を急拡大しようとすると失敗する事例もあるため、無駄なお金を使わないように心がけて手堅く進める意識を持ちましょう。
勉強家
1人でビジネスをしていくためには、常に新しいことを学んでいくことが大切です。 自分の業界に関する勉強だけでなく、ITやマーケティング、マネジメント、さらに自伝や歴史、宗教など実にさまざまなジャンルの本を読むなどして勉強していきましょう。 また、失敗体験も無駄にせず吸収していくスタンスが大切です。
失敗を引きずらない
失敗を引きずらないことも、1人起業で成功している方々の共通点です。 成功している起業家は総じて頭の切り替えが早く、失敗から立ち直るまでに時間がかからないと言えます。 失敗からできる限りのことを学んで早期に立ち直り、経験を次のビジネスに活かすようにしましょう。
お金の流れに敏感
成功する起業家は、キャッシュフローに関する深い知識を持っています。 日本や世界経済の動きにも敏感で、さまざまなことに対して常に興味や関心を持って貪欲に情報を得ようとします。
ここでは、1人起業して失敗しやすいパターンを紹介します。
動機が安易
失敗しやすい起業のパターンとして、動機が安易であることが挙げられます。 起業を成功させるには、自分の中に絶対実現させたいというプランが無ければ難しいのです。 目的を達成するための強いモチベーションがなければ、例え起業をしてもビジネスを続けていくことは困難でしょう。
数字に弱い
失敗する起業家の多くは、数字に弱いと言えます。 決して、数学が得意である必要はありません。 しかしキャッシュフローについては常に見えていなければならないと肝に銘じ、無駄なコストや施策が無いか常に目を光らせなくてはならないでしょう。
悲観的な人
悲観的な人も、起業にはあまり向いていません。 失敗をきっかけとして臆病になると、冷静さや判断力が失われてしまいます。 何事も積極的に取り組み、失敗も次に活かすスタンスが大切でしょう。
なんでも自分でやろうとする
ビジネスがうまくいかない人は、なんでも自分でやろうとする特徴があります。 自分がしなければならないことを選別し、それ以外は全てアウトソーシングやツールを活用して効率化すべきです。 費用対効果を常に意識し、使える時間はコア業務だけに使うくらいのスタンスが重要でしょう。
1人で起業することで自由に仕事ができるなどのメリットがありますが、同時に発生するデメリットにも目を向ける必要があります。現在では1人でも起業できる職種が沢山あるため、社会保険や老後の備えなどを万全にしたうえで積極的に取り組んでみましょう。成功する起業家とは、冷静に状況を分析して積極的に行動する人物だと言えます。
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